「森羅万象」を「詩」で具現化する

空輝(くうき)による自作詩の発表場かつ保管倉庫 すべての転載、自作発言、AI利用禁止

2023-01-01から1年間の記事一覧

自由詩「媒体」

記録して 都合良く編集して 発信する 個人でも集団でも 変わらない真理が 今日も技術を通して 全世界に 拡散されていく

川柳「緩急」

機嫌取り今日は開店休業日 夜遅くまだまだ弾む塾カバン

短歌「進展」

運河から魚の跳ねる音がして見に行ってから広がる波紋 初めての出会いサヨナラ再会を繰り返す度前向くココロ

俳句「訪れ」

車窓から強めの冬の陽射しかな 冬来るいつもより長く鼻をかむ

自由詩「名月」

夜窓にうつる 丸にひかれて あちこち歩くと くっきり光る 月をみつける

川柳「起点」

詠むだけで味が広がる五七五 始まりは実は途中の通過点

俳句「到来」

秋来る目を引く柄のワンピース 秋の蚊やようやく出番と刺しに来る

短歌「土砂」

午前四時半に初めて歩く道 朝に溶けている土の匂い 砂埃絡ませながらスポーツに力を注ぐ少年少女

自由詩「午前6時半」

暴言を吐きながら 自転車を蹴る 泥酔した人に 肩を貸す 今日も1日 良い日でありますように

川柳「意思」

全身で楽しむ証筋肉痛 不安より意欲ようやく上回る

俳句「気配」

秋晴や暑さを少し残しつつ これからの気持ち表す秋の雨

短歌「催し物」

頬杖を突きながら待つ開演前これから見える景色を思う 喜びと楽しみ共に分かち合う人との再会に「有難う」

俳句「夏の虫」

都市の駅前で聞こえるミンミン蝉 蚊に刺され痒い記憶がない今年

自由詩「金は天下の回りもの」

本当にそうなら 金持ちと貧乏人の 入れ代わりが もっともっと激しいはず 金という資源の 移り変わりを せき止めているのは どこのどいつだ? 地球上にある資源も 巡り巡って あらゆるものへ なんて幻想も 枯渇させているのは 何が原因なんだ?

川柳「靴」

生き方が爪先にふと現れる 「どうしても」伝わる気持ちの靴擦れ

短歌「気持ち」

お互いの好きなアイスを分け合ってあつい気持ちをゆっくり冷やす 少し強い夜風に気持ち誘われてもう少しだけ手を繋ぎ合う

自由詩「社会復帰」

太陽を 雲が高層ビルが 遮っている間に 少しでも前に進む 今はまだ 直射の現実に 耐えられる自信が無い 電動キックボードで 颯爽と炎天下を 駆け抜ける人々 その世渡りの上手さが 今は眩しく見える

短歌「情報通信技術」

偏ったメディアにもはや興味無し今日もスマホをじっと見つめる 彼方此方でスマホの普及気掛かりは世間知らずを何処まで直す 分からない人と人との距離間が繋がりやすさが拍車を掛ける

川柳「模様」

意見には意見で返す信頼感 その涙未来の自分を見るようで

俳句「夏の酒」

のんびりと今日は二人で麦酒飲む ほろ酔いが一気にさめる熱帯夜